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平成29年第4回定例会(12月議会)

子供の最後のとりで 児童相談所設置への課題(1)

――平成28年の児童福祉法の改正で、中核市も児童相談所が設置できるようになり、国もそれを支援すると定められたが、さきの9月定例会において、財政的な問題と人材育成、この2点が大きな課題であり、柏市が座長となる中核市市長会においてこの2つの課題について整理し、国へ要望していくとの答弁をいただいた。その中核市市長会の議論についてお伺いする。
わが市も含めさまざまな地域の事情がある中で、中核市市長会での議論はどのようなものであったのか。


市長「中核市市長会における議論の内容とほかの中核市の動向についてお答えする。全国的な傾向として児童虐待相談対応件数は一貫して増加しているとともに、その内容も複雑、困難なケースもふえ、深刻な状況が続いている。そのため、児童相談所の役割はますます重要になっていると改めて共有をした。また、各団体からは、中核市で児童相談所を設置した場合、現在、家庭児童相談所等で市民に寄り添いながら取り組んでいる支援のかかわり方と児童相談所が権限を行使して子供たちを保護するような介入のかかわりがひとつの自治体で両立するのかという課題、中核市が隣接している地域であったり、柏市のように既に県の児童相談所が設置されているなど、各団体の多様な実態がある中で、児童相談所のあり方についてもあわせて意見が出された。
一方、こうしたさまざまな地域の実情はあるものの、平成28年度の児童福祉法改正における国の支援に関しては、5年をめどという一定の時間軸が示されている。そのため、児童相談所の設置を希望する団体が滞りなく検討を進められることを最優先課題として、研究テーマを財政的な課題と人的援助を課題とし、各団体の意見を取りまとめ、国へ要望した」

――児童相談所の設置に向けた他市の動向は。

市長「最後に、ほかの中核市の動向についてですが、現在のところ中核市で児童相談所を設置する時期を明らかにしている団体は把握していないが、来年4月に中核市へ移行する兵庫県明石市では再来年に児童相談所を開所したいと伺っている」

――中核市市長会から国への要望はすでに行ったと聞いている。その内容について国の各省庁の反応はどのようなものだったか。

市長「今回の要望は、児童相談所の整備に係る財政支援を適切に行うことと、人材支援に関するものとしては人材育成には時間がかかることから、開所当初の指導的役割の職員を都道府県等から中核市に派遣ができるよう要望した。各省庁の反応としては、現状でも地方に対し精いっぱいの支援を行っていること、既存制度の枠組みを抜本的に変えることは非常に難しいなど、要望に関しては厳しい反応が見受けられた。こうしたことから、必要な支援については今後も国に対して粘り強く要望するとともに、児童相談所を設置している団体や中核市市長会などの関係機関と密に連携を図る必要があるものと考えている」

(2)へ続く


平成29年12月8日 同年第4回定例会一般質問より


■関連リンク
子供の最後のとりで、児童相談所の設置を=子育て政策5事業(5)
子供の最後のとりで 児童相談所設置への課題(2)

子供の最後のとりで 児童相談所設置への課題(2)

――関連してもう一点、柏市においても来年度からこども福祉課内に児童相談所設置調査担当を設け、庁内検討会を設置すると聞き及んでいる。設置に向けた課題である財政面の現時点での状況は。

こども部長「財政的な課題については、まず児童相談所を設置するために必要な財政支援が国から十分されておらず、市の負担が大きいことが考えられる。児童相談所の主な機能としては、児童に関する相談を行う事務所と児童を一時的に保護する保護所の2つの機能がある。この2つの機能を実施するため、一般的には別々の建物で実施されているが、それぞれ国からの財政支援制度は異っている。
まず、事務所建設費の柏市における交付税措置額を試算すると、毎年約80万円ずつの交付税措置となる。これは、1年当たりの交付税措置額は事務所建設費の約410分の1だ。また、一時保護所についての国庫補助金は、建設費の何割という計算式ではなく、保護所の定員に補助単価を掛ける算式のため、補助率は建設費の1割程度であったと大きくかけ離れている状況も確認された。これは、平成28年6月に改正した児童福祉法の中で、国がその設置に係る支援、その他必要な措置を講ずると規定されている内容と大きく異なる実態である」

――人的な面ではどうか。


こども部長「専門職員の人材確保と育成の2つの課題が考えられる。具体的には、国は児童虐待相談対応件数が全国的に年々増加していることを背景として、児童相談所強化プランを策定した。その内容は、平成31年度までに児童相談所における児童福祉士や児童心理士などの専門職員を増員し、児童相談所を強化するというものだ。ちなみに、千葉県では、児童福祉士や児童心理士などの専門職員を平成33年度までの5年間において毎年40名程度の職員を採用し、合計210名の増員を図ると聞いている。このようなことから、柏市が仮に児童相談所に必要な職員を採用しようとする時期と千葉県や東京都特別区等現在設置されている児童相談所が強化を図るために専門職員の増員を図る時期が重なる場合は、専門職員の人員確保の競合が見込まれ、職員を確保することが困難になることが想定される。また、開所時には指導員的な役割を担うスーパーバイザーや管理職など経験豊かな職員の配置も必要になるが、既存の児童相談所を設置している千葉県等からの派遣や経験者採用を行っていくことにより、組織的な人員確保を行っていくことが必要と考えているいる、千葉県にでは(柏市と同じ)中核市である船橋市も同じような時期に設置が考えられ、その設置する時期が近い場合は柏市と同様に船橋市もスーパーバイザーや管理職の派遣要望を県に行うことが想定される。そのようなことから、県からの派遣が要望どおりいくのか、厳しい状況になるのではないかと考えれる。これらの財政面と人材面の課題については、柏市だけの問題ではなく、設置当初における中核市全体の共通課題と考えられることから、中核市市長会として国へ要望するための調整を行ってきた。これに対する国の反応については、先ほど市長がお答えしたとおり、大変厳しいものではあったが、今後も必要な支援については中核市市長会などの関係機関を通じて要望してまいりたい」

――国の支援、県からの人材の派遣がないと、(設置は)は厳しいという認識なのか。


こども部長「財政的な面は、あとは市の税金でどのくらいもつかという話になるかと思う。人材については、建物を建てるだけではなくて、組織として機能させるためにはた経験の豊かな職員の専門職の配置などが必要と考えているので、その(ほかの自治体と)重なる時期であったり、船橋市の状況によっては大変厳しくなるのではないかと考えている。

――4月以降に設置される検討会の具体的な業務内容は。

こども部長「庁内の検討会については、児童相談所を設置するに当たり、こども部だけでなくてさまざまな部署で関係してくることもあり、それぞれの課題であったり、メリットであったりというところを整理するために設置した」

平成29年12月8日 同年第4回定例会一般質問より


■関連リンク
子供の最後のとりで 児童相談所設置への課題(1)
子供の最後のとりで、児童相談所の設置を=子育て政策5事業(5)

目指せ!フルマラソン化=手賀沼エコマラソン

――手賀沼エコマラソンのフルマラソン化については、平成25年に同じ質問をしている。その時は警備面、運営体制、そして交通規制などの課題があるとの答弁だった。(同大会は)29年10月に開催された23回大会より日本陸連の公認大会にもなり、より一層大会の価値が上がったが、(フルマラソン化に向けた)状況は。

生涯学習部長「手賀沼エコマラソンは、手賀沼の浄化とランナーに親しまれるマラソン大会を目的に平成7年から開催しており、ことし(=29年)23回目を開催した。現在のランニングブームの中、全国各地でマラソン大会が開催されているが、その中でも手賀沼エコマラソンは手賀沼のほとりを走る風光明媚なコースとして大変人気のあるハーフマラソン大会となっている。また、29年からは日本陸上競技連盟の公認大会として開催しており、公認記録を目指すトップランナーを迎える運営体制を整備するなど、大会の充実を図ってきた。
  御提案のフルマラソンへの移行については、さらなる経済効果が期待でき、地域活性化にもつながっていくものと効果が予想される。一方、コースの安全管理における交通規制や警備面の問題に加え、大会事業費や自治体の負担金、そして大会を支えているボランティアや公認審判員などの人員確保、さらに安全な運営体制の確立、こういった課題が推定される。今回は公認大会となったことから、まずはランナーの安全面を最優先に考え、安定した公認大会の運営を図った。あわせて、全国に多数あるマラソン大会の中でランナーに選ばれる魅力あるマラソン大会となるよう、フルマラソン化の検討を含め、共同開催である我孫子市や実行委員会とも協議していく」

――答弁を聞いている中では、フルマラソン化すること自体はやぶさかではないが、条件がそろわないと(実現できない)というようなことだと思う。フルマラソン化しても、42.195キロのレースと並行して、従来のハーフマラソンも実施できるというところが(メリットとして)1つある。それと、まずコースを整備していただきたいなというのがある。というのも今回はハーフの公認大会になったが、フルマラソンの公認大会になれば、今度は大きな大会の選考会になるとか、あるいはそれに伴ってスポンサー企業が出てくるとか、また駅伝も公式の距離は42.195キロなので、(公式ルールに沿った)駅伝もできるということになる。だから大会を運営の問題は一たんおいておくとしても、42.195キロのコース、公認をもらえるようなコースをまず整備していくというような順序もありかなと思うが、どうか。

生涯学習部長「コースの設定も含めまして検討してまいりたい。また、今回参加者数1万人超であり、これまで順次参加者を増やしてきた。それに伴って、円滑な運営について考えられて、出発地点を変更するなどさまざまな工夫をしている。そういったものも含めて今後も協議していく」

――大変なことはは承知している。よろしくお願いしたい。

平成29年12月8日 同年第4回定例会一般質問より

見守り事業の強化で孤独死対策を

――齢者の孤独死対策についてお尋ねする。柏市では、孤独死対策として地域見守りネットワーク事業を行っていることは承知しているが、この事業では郵便物がたまっている、あるいは洗濯物がずっと干してあるなどの異常が確認されて初めて関係機関に通報されるという仕組みである。例えば東京都葛飾区では、孤独死対策の見守り事業として、毎日お宅を訪問するヤクルトの販売員を活用して、ひとり暮らしの高齢者の見守りを行っているとのことだ。柏市でも以前同じような取り組みを行っていたというふうにも聞いているが、現在は行われておらず、孤独死の問題が深刻化している昨今、これに対する柏市の対応の方針は。

保健福祉部長「高齢者の孤独死対策事業は平成27年3月から実施している地域見守りネットワーク事業がある。この事業は、配食サービス事業者、電気、ガスなどのライフライン事業者、郵便事業者、配置薬宅配業者並びにコンビニエンスストア等の15事業者、66店舗と協定を締結し、地域の見守り活動を実施している。具体的には、協定を締結した業者が日常の業務活動の中で市民の異変を発見した際の通報について協力を求め、孤独死等を未然に防止し、必要に応じ適切な福祉サービスにつなげていくことを目的としている。通報事例は、平成27年度が4件、平成28年度が13件、平成29年度が12月1日現在で6件となっている。これまで合計4件について救命につなげることができた。今後も本事業の周知に努め、より多くの事業者に御賛同いただき、高齢者等の見守りにつなげていきたい。
  また、このほかの地域の見守り施策といたしましては、民生委員による声かけ訪問や緊急通報システムの活用、防災福祉K―Netへの登録などがある。さまざまな事業を展開することにより、地域における支援を重層的に展開し、高齢者が安心して暮らせる地域づくりを進めていく。なお、地域での見守り活動の充実は、現在策定中の第7期高齢者いきいきプランでも重点施策の中の主な取り組みとして位置づけている。今後議員御案内のような他団体の事例も参考にしながら、地域全体で多様な主体が連携し合って高齢者を支える体制づくりに取り組んでまいりたい」

――葛飾の例でヤクルトということを言ったが、民生委員の(業務量が多く)負担が大きい。そういったところの軽減につながるんじゃないかと思うが、どのように考えるか。

保健福祉部長「今、見守り活動に関しては、民生委員の活動がベースになっているところもあるが、地域で支え合い体制づくりというのも進んでいる。御指摘の点も踏まえ、広く地域の資源を活用できるような方策を具体的な状況をよく調査しながら今後も検討していきたい」

平成29年12月8日 同年第4回定例会一般質問より

資料のペーパーレス化、さらなる推進を

――行財政改革のひとつ、資料のペーパーレス化について取り組み状況は。

企画部長「ペーパーレス化は、用紙や印刷費用の削減だけでなく、事務の効率化や文書等を保管するスペースの縮小に寄与するものだ。本市では、これまで決裁をはじめ、さまざまな事務を紙で行ってきたことから、消耗品や印刷製本に係るコストだけでなく、決裁を他部署へ合議する際の時間的なロスや、最終的に書類を保管するスペースの確保等が大きな課題だ。このようなことから、課題解決に向け、今まで紙で申請していた会議室や公用車の予約、職員の時間外勤務命令簿や服務整理簿等についてパソコン上で申請が行えるようシステム構築を行ってきた。また、庁内における他部署への照会もパソコンを使った照会システムを導入し、大幅なペーパーレス化を図ってきた。このように進めてきたペーパーレス化だが、紙の用枚数を見ると、推計でA4サイズに換算した場合、平成26年度が2,475万枚、27年度が2,541万枚、平成28年度が2,611万枚と新規事業の開始などもあり増加傾向にある。このようなことからも、使用量の増加を踏まえるとペーパーレス化のさらなる推進を進めていく必要があると考える。
  このため、現在構築中の文書管理システムにおいては、今後電子決裁機能を追加し、起案文書やそれに伴う資料などを電子化していく予定だ。導入されれば、一層の紙の削減効果が期待できるものと考えている。また、多くの会議等において資料を大量にコピーしたり、資料の修正のためにコピーをやり直したりするなど、紙の増加に拍車をかけている状況があることから、会議時における資料のペーパーレス化を進めることが重要な取り組みであると考え、一部の自治体ではタブレット端末を活用し、用紙の削減と事務負担の軽減による人的コストの削減に成功した例もあり、本市としてもこのような事例を踏まえ、導入について研究を進めていく。なお、導入に当たっては、ペーパーレス用の会議システムの導入や無線LANの構築など幾つかの課題が想定されることから、コストパフォーマンスや情報セキュリティー対策などを踏まえた導入におけるメリット、デメリットを十分に勘案しながら、ペーパーレス化の推進についてさらに検討を進めていきたい」

平成29年12月8日 同年第4回定例会一般質問より
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